【Synthwave】The Midnightが新作EP「Horror Show」で見せつけた王者のプライド【The Midnight】
The Midnight「Horror Show」★★★★★
当ブログでは高評価の常連でもある、The Midnightが突如EPを発表しました。
その名も「Horror Show」。
アートワークからも分かるように、ホラー映画をコンセプトにしている模様です。
何よりもまずは全曲を聴いてもらう以外に、この作品の良さを伝える術がありませんので、各種ストリーミングサービスなどで各自ご確認頂きたいと思います。
彼らをデビュー時から追いかけてきた人間からすると、この作品に漂うのは「いつものThe Midnight」に間違いはありません。
特に「Nocturnal」の世界観に近いですね。
あれは僕が最も好きな作品でもあるので、これでもかなりの興奮を抑えながら、この記事を書いているつもりです。
直近のアルバム作品「Monsters」では、彼らなりに様々なチャレンジを試みた痕跡があって、そのせいでシンセウェイブというよりは、広義のシンセポップ作品といった佇まいでした。
ところが、この新作EPでは再び「シンセウェイブの代表格」として、その威厳と尊厳を余すことなく見せつけてきた格好です。
これは昨今のインディーズ界隈で似たようなサウンドを標榜するアーティストが増えてきたことにも関係があるのでしょうか。
個人的には、ジャンルリーダーとしてのプライドみたいなものを感じてしまった次第です。
(新曲のPVが初のバンドスタイルで収録されているのも、極めて象徴的です。)
そもそも、1980年代ポップカルチャーの文脈で語られるべきシンセウェイブですが、現在はより進化と深化を遂げており、チャートミュージックにも総じて良い影響をもたらしていると思います。
例えば、、、フューチャーハウスで一世を風靡したDon Diabloなども、このカルチャーには急接近していますよね。
以前から申し上げている通り、過去の単純な焼き直しであれば、僕もここまで絶賛はしません。
旧世代のポップカルチャーを、現代の音楽機材とモダンなアレンジによって、独自の世界観をイノベーションしているところに、とても大きな魅力を感じております。
果たしてこの音楽は、単なる懐古主義者のコピー作品でしょうか?
その答えは、、、あえてここで言うまでもないですね。
2021年の上半期ベスト作品が早くも登場しました。