【Synthwave】LA発、The Midnightが2020年度最&高&最&良なシンセウェイブアルバム「Monsters」を発表!
The Midnight「Monsters」★★★★★
当ブログでも何度も紹介しているLA発のシンセウェイブ・デュオ、The Midnightが5作目となる「Monsters」を本日発表しました。
すでに先行して何曲か公開していましたので、傑作であることは事前に分かっておりました。
それでもこのように、彼らの傑作にまた触れることが出来た喜びは、音楽好きとして何とも言えない高揚感と充足感があります。
まずは先行して公開された楽曲をチェックしてもらいましょう。
彼らの音楽スタイルとして、シンセポップへのあくなき追求といったところに僕は大きな魅力を感じています。
(シンセポップの中にシンセウェイブというサブジャンルがある、というのが僕の勝手な認識です。)
特にそれはアルバムのリリースを重ねるたびに増えていった「歌モノ」に象徴されます。
実際のところ、本作は全15曲、約60分というボリュームで、ほとんどが歌モノです。
これはもう、完全に売れる要素を満たしてしまった、、、というのが第一印象でもありました。
ここ数年、彼らはヨーロッパツアーなども精力的にこなし、ライブアクトとしての経験も積んできました。
そうしたライブ的なアレンジの引き出しが、本作では増えているようにも感じます。
この辺が、もはやシンセウェイブの枠では収まりきれないと考える所以でもあります。
加えて、今回もコンセプチュアルな構成が素晴らしいですね。
彼らは毎回、コンセプトに沿った楽曲、そしてアートワークにもこだわるアーティストです。
本作「Monsters」も、思春期を題材にした甘美なノスタルジーを随所で感じることが出来ると思います。
歌詞の世界観も文句なしです。
一体全体、これが売れなくて、何が売れるの?
そんな疑問さえ湧いてしまうほどの現代チルポップの教科書的作品でもあると思います。
ただ、レトロウェイブやドリームウェイブな雰囲気が好きな人には、少しモダンなアレンジが気になってしまう恐れはあります。
シンセウェイブの特長として、そのローファイな雰囲気が人気だったことは否めません。
The Midnightはデビュー当時こそ、そうしたローファイさを前面に押し出しておりましたが、ここ最近の作品ではよりモダンでオーセンティックなポップスに肉迫しています。
だからこそ、本作「Monsters」は最もシンセポップ然とした作品と言えるでしょう。
多くの方に、特に40代以上の方にはぜひ、今すぐにでも聴いて欲しい音楽です。
80年代カルチャーが大好きなら、きっとお酒がススムくんになるかと思いますよ。
(特に終曲「Last Train」には感動しました。。。エモ死!)