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【Hard Rock】バッドボーイズ系ハードロックを体現したHericane Aliceについて【隠れた名バンド#004】

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Hericane Alice

 

歴史の波間に埋もれたマイナー系バンドを発掘する企画、4回目。

今回はアメリカのミネソタ州出身、Hericane Aliceを取り上げてみます。

 

1990年にデビューアルバム「Tear The House Down」を発表したものの、その後はレーベルとの契約も切られて活動休止に追い込まれました。

そのサウンドを聴けば一目瞭然かと思いますが、良くも悪くも典型的なバッドボーイズ系ハードロックなんですね。

時代的に1990年での登場は完全に機を逸したというか、正直言ってデビューが遅すぎたんだと思います。

 

 

音楽は、ブームを繰り返します。

それはまさしく過去の歴史を参照している文化だからこそなのですが、一般的には20年から40年ぐらいの周期的な法則を感じています。

アメリカで勃発したLAメタルムーブメントにしても、Mötley Crüeのデビューが1981年ですよ。

Hericane Aliceがデビューした1990年って、そこからまだ9年しか経っていない。

というか、バッドボーイズ系ハードロックに的を絞れば、1987年頃がピークとも言えます。

(Guns N' Rosesのデビューアルバム「Appetite for Destruction」の発表が1987年ですから。)

 

当時はレコード会社の思惑もあって、この手のバンドがたくさん世に放たれた時期でもありますが、結局のところ、残ったのは名のある大御所ばかり。

Skid Rowのセバスチャンみたいにルックスがズバ抜けて良いとか、Rattみたいに曲の完成度がめっちゃ高いとか、よっぽどの才能がなければ淘汰されるのも仕方がないと思います。

 

APPETITE FOR DESTRUCTION

APPETITE FOR DESTRUCTION

  • アーティスト:GUNS N'ROSES
  • 出版社/メーカー: Geffen
  • 発売日: 1995/04/03
  • メディア: CD
 

 

さて、Hericane Aliceについても、特段に飛び抜けた才能があるわけでもなく、しかもデビュー時期が遅かったこともあって、名実ともに不遇のバンドであったかと思います。

音楽性はどちらかというとPoisonに近く、それについても周回遅れ感は否めない。

それでもデビューアルバムは良い出来に仕上がっています。

6曲目「Need A Lover」のアコギの使い方とか、センスありますから。

サウンドプロダクションも意外に良好でして、今日でも鑑賞に耐え得る作品です。

 

ちなみに、LAメタルカルチャーについては、2000年にSteel Pantherが登場してリバイバルなムーブメントが局所的に発生し、現在に至ります。

特にここ数年は北欧出身の若いバンドが目立ちますね。

彼らは総じて楽曲の質も高いので、普段から注目しているところでございます。

 

 

Tear the House Down

Tear the House Down

  • アーティスト:Hericane Alice
  • 出版社/メーカー: Atlantic / Wea
  • 発売日: 1990/01/11
  • メディア: CD