【Indei Pop】全方向に突き抜けたMichael Fitzpatrick(Fitz and The Tantrums)の初ソロ作品「Head Up High」は今年を代表する完璧なポップアルバム!
FITZ「Head Up High」★★★★★
ネオソウルというジャンルを切り開いたFitz and The Tantrumsは、LA出身のインディーポップバンドです。
その中心人物である、VocalのMichael Fitzpatrickが初ソロ作品をリリースしました。
予想に反して、Fitz and The Tantrums以上にポップでタフな仕上がりになっておりまして、結論から言いいますと、今年を代表するポップアルバムであることに異論はありません。
まずはPVからご確認ください。
いやー、この2曲だけでもご飯軽く3杯余裕じゃないですか?
普段からチャートミュージックにおけるPost Maloneあたりが好きな人には説明不要でけども、全編に渡ってモダンなチルポップ的アレンジが炸裂しているのが本作の特徴です。
そもそもFitz and The Tantrumsに関しては、2013年に発表された「More Than Just a Dream」というアルバムが屈指の名盤として知られており、良くも悪くも、そこでバンドの音楽性が固定化されてしまった感がありました。
巷ではネオソウルという新語でもって担ぎ上げられたわけですけれども、近年に発表される楽曲に関しては、今ひとつパンチ力に欠けており、僕の心には響いてきませんでした。
バンドとしては迷走しているような印象も持っていましたので、今回のMichael Fitzpatrickのソロデビューのタイミングは本当に良かったです。
音楽的な閉塞感を打開するには最高の一手ではないでしょうか?
もちろん、これは本作の評価が高くなることで、バンドとしてのブレイクスルーが現実化するわけですけれども。
さて、僕のお気に入りは、、、ほぼ全曲と言っても過言じゃありません。
どの曲もリズムがタイトでポジティブ、尚且つアーバンでメロディアス。
現状、これ以上のポップミュージックは考えられません。
加えて驚異的なのは、全曲を3分以内にパッケージしているところ。
それでいてスカスカな印象もないですし、むしろバラエティに富んでいると思います。
ちょっと褒め過ぎの可能性もありますが、ひょっとしてグラミー賞ノミネートぐらいの価値はあるのではないでしょうか。
チルポップが好きな人以外にも、ぜひチェックしてもらいたい音楽ですね。