【Melodic Death Metal】Mors Principium Est史上、最もポップでソリッドな問題作「Seven」発表!
Mors Principium Est「Seven」★★★★☆
フィンランド出身、メロデスの代表格でもあるMors Principium Estが新作を発表。
前作からはおよそ3年ぶりのアルバムですね。
アルバムごとに趣向を凝らしてきた彼ら、果たして今作はどんな内容に仕上がっているのでしょうか。
まずはPVからチェックしていきましょう。
オープニングからして「どうしちゃったの?!」と思わず声を上げてしまいましたが、やたらと聴きやすくなっていますね。
これをポップと呼ぶには語弊があるかも分かりませんが、ソリッドさは健在。
しかしながら、過去作のオープニングと比較しても、スケール感が後退してしまった感は否めません。
3年ぶりの新作とはいえ、ついに刀が錆びてしまったか、、、
と思いきや、アルバムは中盤あたりから盛り返してきます。
特に「Master Of The Dead」以降の構成はとっても良いですね。
(この曲がオープニングでも良かったのでは??)
先程スケール感という言葉を使いましたが、全体的にサウンドの厚みというか、メロデス特有の重厚感が減っているのは非常に気になります。
もちろん、アレンジやギターリフは各楽曲ともに素晴らしいです。
ただ、過去の名作「Liberation = termination」や「The Unborn」と比較しても、雪崩のように押し寄せる音塊の殺気みたいなものが一向に伝わってきません。
これは一体、バンドに何が起こっているのでしょうか?
単純にドラムとベースの迫力不足と言えば分かりやすいかもしれません。
2000年以降、ベースミュージック化が加速しているHR/HM界隈においても、この作品が果たして真っ当に評価されるのか、個人的には疑わしいと思っています。