NEODEAD MANIA

DJねおでっどプレゼンツ、エンタメあれやこれ。

Outlast Part-4(完)

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「Outlast」もいよいよ終盤である。

前回、ハサミ男から拷問を受け、指を数本欠損してしまった主人公。

それでもカメラ片手に逃げ道を探す無限ループ地獄、これが「Outlast」だ。

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舞台となる病院内はそれほど広くないが、あっち行けこっち行けと何度も指示されるので、自分が今何階のどのフロアにいるのか微妙に分からなくなる時がある。

画像のように鍵を取りに行くクエストは数回出現するが、普段から方向音痴気味な人は注意が必要かもしれない。

ポートピア連続殺人事件」の地下室のように、迷って途方に暮れるレベルではないのだが、恐怖で思考がパニックしている状態なのでタチが悪い。

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このような案内板も存在しているが、それほど親切ではない。

特に真っ暗な場面ではカメラの暗視モードだけが頼りであり、そのバッテリーを切らしてしまえば即地獄行き超特急に飛び乗ったも同然である。

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ということでハサミ男の追跡を振り切り、なぜか協力的だった神父を追って辿り着いたフロア。

荘厳なBGMが流れ出し、何やら宗教色の濃い不穏な空気が漂う。

いやだな〜いやだな〜(稲川淳二

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と、ここでいきなり素っ裸のおっさんが登場。

「デカみが凄過ぎー!」(2回目)

思わず大声を上げてしまいそうになるが、彼は門番のようでこちらには手を出してこない。

ケツを掘られるんじゃないかと内心ドキドキだったのは内緒だ。

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さて、教会のような場所では神父が豪華に業火の炎で焼かれていた。

周りの信者たちが祈りを捧げる姿、まさしくこれは1963年に焼身自殺したティック・クアン・ドック僧侶を彷彿とさせる光景でもある。

なかなか衝撃的なシーンなのだが、ここまでの恐怖演出が突出してる作品だけに、インパクトは薄い。

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この後、地下研究所へと舞台を移すことになる。

ご覧の通り、ここからは暗闇のシーンはほぼ皆無となる。

正直、拍子抜けもいいところで、展開する内容も某カプコンゲームをパクったかのような大味な印象だ。

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物語といえば、真の親玉的なキャラとも対面し、この病院の真相を知ることになる。

この辺はネタバレを避けておこうと思う。

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地下研究所では実験の真っ最中。

これを止めるためにあっち行ったりこっち行ったり、それほど広くないマップを走り回ることになる。

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このシーンで襲ってくる敵は厄介な存在だが、恐怖感はほとんどゼロ。

今までのホラー演出は一体何だったんだと呆れてしまうほど稚拙なシークエンスの連続に少々苦笑い。

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全ての作業を終え、瀕死の状態で脱出しようとした瞬間、そこには。。。

ここもネタバレになるので言及は避けたい。

後味の良いエンディングかと言えば決してそうではないが、ホラー物に絶望感は必須条件なのでこれはこれで満足と言える。

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しかし終わってみれば終盤にかけてかなり駆け足な展開だったと思う。

序盤のローギアなスピード感は本当に心地良いもので、暗闇による恐怖演出も突出していただけに、ラストのシークエンスには大きな不満が残る結果となってしまった。

荒れ果てた病院内はまるで廃墟のようでもあり、そこが耽美的な居心地の良さにも繋がっていたように思う。

対して、終盤の地下研究所はその名の通り無機質で味気ない空間となっており、ギミックも類型的で作業感が拭えなかった。

例えば、神父が焼け死んだ後にラスボスを登場させて、そこで白黒の決着をつけた方が良かったのではないだろうか?

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とはいえ、総合的に完成度の高い作品であることには間違いはない。

初めは躊躇しまくったが、プレイヤーが武器を持たないという設定も良かった。

まさにPOVホラーを自らの操作で楽しめる作品であり、ホラーゲームファンなら必ず押さえておくべきタイトルと言えるだろう。

現時点で日本語版が発売されるかどうかは不明だが、興味ある方はお早めに北米ストアからダウンロード購入して欲しい。

そしてサラウンドヘッドフォンでのプレイを強く推奨しながら、本作のプレイ日記をひとまず終わりたい。

実はDLCの存在も気になっているのだが、今は他の作品にも時間を取られているので、それはまた別の機会にでも報告したいと思う。

 

総合評価:★★★★☆

 

おわり