【Techno】ダブとミニマルでテクノを最適化するYagyaの新作「Stormur」
Yagya「Stormur」★★★★★
ダブ・テクノからミニマル、そしてアンビエントやエレクトロニカ界隈において、もはや説明不要のアーティスト、Yagya(ヤグヤ)が新譜をリリース。
2002年のデビュー以降、3~4年に1枚のペースでアルバムを発表し続けており、その全てにおいて高い評価を得るなど、ブレない世界観には定評があります。
特に初期作「Rhythm Of Snow」の衝撃は大きく、エレクトロニカ及びアンビエント方面では名盤としても有名です。
個人的に、2014年発表の「Sleepygirls」はとても印象に残っています。
元々がBrian EnoやKettelなど、アンビエント~エレクトロニカ系が大好物っていう僕の嗜好もありますが、こちらはアンビエント・テクノの新しい潮流としても、素晴らしい出来でした。
いかがでしょうか。
奥行きのあるミニマルなビートに、日本語Vocalの浮遊感が大変癖になります。
ちなみにVocalにクレジットされているのはNatsuko YanagimotoとHatis Noitの2人。
(ハチスノイトは皆さんご存知、夢中夢のVocalですね。)
また、このアルバムは全曲をContinuousにMixした仕様でもあり、DJ的にも、僕が好きなYagyaはこのスタイルなのです。
ミニマルでダビーなキックにウェットなシンセサウンドって、要するに日本だとHiroshi Watanabeさんとか好きな人にはたまらないサウンドだと思うんですね。
(得てして、ミニマルとはチルアウトでもあり得るわけです。ハイ。)
と、ここまで前置きが長くなってしまいましたが、つまり今回の新作をなぜこのブログで記事にしたかっていうと、まさに「Sleepygirls」を彷彿とさせる内容だったからです。
興味のある方は、早速音源をチェックして頂きたいと思います。
そして出来れば単体ではなく、アルバム1枚を1曲と捉えて聴いて頂くのが最良かと思われますので、とりあえずSpotifyのリンクを貼っておきますね。
反復を刻むテックなビートに、引き算思考で配置されたシンセサウンド。
本作はこのバランスが極めて良好な作品です。
個人的には「Sleepygirls」をさらにブラッシュアップした印象。
しかし、この掴みどころのなさと言葉に出来ない心地良さが、このジャンル、いやYagyaの最大の特徴ではないかと思います。
ぜひ、深夜にでも、まったりと聴いてみてください。
Have a nice trip!