NEODEAD MANIA

DJねおでっどプレゼンツ、エンタメあれやこれ。

【日記】日野皓正氏によるビンタ事件についての私見

本日は日野氏の件について。

これ、最初に報道が出た時から動画付きだったんですよね。

もし動画が付いてなかったら児童虐待事件として日野氏は奈落の底まで叩き潰されていたかもしれません。

それぐらいマスコミの報道には注意と監視が必要です。

ひとまず、音楽ブログとして運営している以上、僕も私見を闊達に述べたいところではありますが、如何せん、情報が不足している案件です。

問題の往復ビンタに至る数十秒は動画で確認出来たとしても、この演奏会までの両者の確執とか、はたまた現場の雰囲気であるとか、やはりそこは当事者でないと分からないものがあるのは事実です。

少し整理していきますが、すでにネットでも様々な方がこの件について言及しております。

例えば以下の記事。

この記事ではドラマー中学生を全面的に擁護し、日野氏を鋭く糾弾しています。

また、このような暴行事件によって音楽講師としての立場が危うくなるという危機感についても言及しています。

ははぁ、なるほど、と僕も共感する部分がありましたが、「逸脱がジャズの真骨頂なのでこの中学生は凄い」という筆者の主張には少々疑問を持ちました。

というのも、今回の舞台は日野氏が指導する「学校」のようなもので、その集大成としての演奏会なんですね。

こうした発表会的な性格を持つ舞台において、演目がジャズとかクラシックとかロックとか、そういう音楽ジャンルはあまり関係のないことかなと。

音楽を大人数でやる以上、大事なことはアンサンブル(合奏=協調性)です。

つまり、指導者の指揮命令下にある中で、全体の秩序を破壊する行為はご法度であるということがまず大前提。

ここは大きなポイントになろうかと思います。

 

もちろん、ジャズの真骨頂がアドリブにあることは間違いありません。

しかしながら「アドリブ=逸脱」したからといって、今回のドラム君は勇気があって素晴らしい、と絶賛するのはやはり違和感があります。

「これがジャズだ!」と褒め称えれば、第二、第三の逸脱ドラム君が増殖して、その後の発表会はグダグダになること間違いなしです。

辞書によると、逸脱とは「本筋や決められた範囲からそれること」とあります。

もちろんジャズにも本筋(コード進行やリズムなど)はありますよね。

特に演奏会という形式ならソロパートなどもある程度、時間配分を事前に決めていたはず。

この筆者も演奏中における逸脱から回復する重要性について言及しておりますが、今回ビンタされた中学生は回復出来る技術もセンスもなく、延々とドラムソロを続けて本筋の演奏を破綻させたわけですから、そもそもが逸脱するべきじゃなかったと思います。

だからといって叩かれて当然とは思いませんが、日野氏はまずドラムスティックを取り上げるというところから始めているのは注目に値します。(いきなりビンタしたわけではないということ。)

 

ではここで、実際の来場者の声を聞いてみましょう。

いかがでしょうか。

最初の報道からするとかなり見方も変わってくるかと思います。

さらに決定的なことは、このビンタされた中学生とその親御さんが非を認めて日野氏に謝罪しているということ。

こうなってくると当事者同士ですでに解決しているわけで、僕も含めてこの話題を引っ張るのはこの辺が潮時かと思います。

議論の余地があるとすれば、往復ビンタという体罰についてでしょうか。

これについては昭和世代と平成世代で考え方も違いますし、そもそも暴力行為は許されないという法治国家であることを踏まえ、その是非やTPOなど含めて教育上指導的立場にある方を中心に活発な議論をされたらいいと思います。

ひとまず、過熱する日野バッシングや逸脱ドラム君へのdisなどはおしまいということで。

以上。

 

ちなみに日野さんのトランペットはめちゃくちゃかっこいいです。

f:id:NEOspriggans:20170901154426j:plain