NEODEAD MANIA

DJねおでっどプレゼンツ、エンタメあれやこれ。

Outlast Part-3

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凶悪ホラーゲーム「Outlast」を攻略中。

引き続き、異常な気配のする精神病院内を取材目的で探索する主人公。

しかし、こんな記者魂あふれる人間が現実社会に存在するだろうか?

とてもじゃないがこんな場所に武器も持たず、単独で潜入するなど人間業ではない。

オカルト話ならともかく、院内が狂人の巣窟となっているわけで、そこへビデオカメラ1つで潜入というのはおよそ自殺行為にも等しい。

もちろん、現実にこんな場所が存在するわけはないのだが、良い子のみなさんは絶対に真似しないようにお願いしたい。

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さて、院内を探索早々、訳の分からない怪力の大男に襲われ、2階から1階に転落したところで気を失ってしまった私。

すると刑務所の独房のような部屋で目を覚ますところからリスタートとなった。

しかし部屋の外に出ると壁に頭を打ち続けている患者が1人。

なにやつ。。。絶対に近寄りたくない。。。

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しかしまずは出口を探す必要もあり、他の独居房を1つずつチェックするが、いきなり小窓から顔を出す患者などもいて、悔しいぐらいにいちいちびっくりする。

お化け屋敷みたいなものだが、こちらの気が休まる暇もない。

しかしながら、全員が全員、もはやゾンビのような異形である。

一体この病院で何が行われたというのだろうか。。。

 

ところで私は北米PSストアからダウンロード購入して本作を遊んでいるが、以前の日記でも述べたように、ゴア等残酷表現に一切規制はなく、言い換えれば無修正版である。

決定的な1枚をご覧頂こう。

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お分かり頂けただろうか。

私の性癖上、いや違う、性格上、思わずスクリーンショットを撮ってしまうほどのインパクト。

今時のギャル語で言えば「デカみが凄すぎる~」といったところか。

最初暗闇に紛れていたので分からなかったが、暗視モードで覗くと全裸じゃないですか。

「何だおまえら!」

「安心してください。」

「!?」

脳内でそんなやり取りを経ながら、プレイヤーがホっと一息つける貴重なショットとも言える。

万が一、このゲームの日本版が出るとすれば、恐らくこのシーンはモザイク処理もしくは黒塗りとなるだろう。

悲しいことだが、こんなアメリカンサイズなら仕方あるまい。

目の毒である。

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その独居房エリアを抜けると、またしても不気味なシーンが目の前に現れた。

このゲーム、とにかく出てくる患者達全員が狂人の設定であり、襲ってくる者もいれば、こうして壁にただ張り付いて唸り声を上げている者もいるわけで、初見だと思わず身構えてしまう。

たまにおとなしそうな輩に見えても、近づいた瞬間にいきなり腕を掴んできたり、常に油断は禁物だ。

誰も信じるな。

そう、「Trust No One.」のスピリットだ。

モルダー&スカリーの「Xファイル」的な世界観がここにある。

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POV、つまり主観視点でゲームは進行していくが、ある程度進めていくとシンプルなステージクリア制の骨格であることが分かる。

とはいえ、ステージクリアの際に然るべき報酬など一切なく、陰惨とした雰囲気が途切れることはない。

マップは暗闇が多いので積極的にビデオカメラの暗視モードを多用することになるが、その際はバッテリー消耗が激しいため、常に予備バッテリーを拾いながらの探索となる。

例えば上の画像に見える大男は序盤から執拗に追いかけてくる厄介なキャラだが、通常の撮影モードだと暗くて表情までは分からない。

しかし、暗視モードに切り替えるとあら不思議。

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まあ素敵!

完全にタイラントのような異形である。

しかし、その盛り上がった素敵な僧帽筋に見とれている暇はない。

なぜなら捕まったら最後、首を捻り飛ばされてジ・エンドとなるからだ。

これからプレイする方に忠告しておく。

こいつに会ったら一目散に逃げるんだ。

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そして舞台は病院内だけに留まらず、地下道にも立ち寄ることになる。

これではますます「バイオハザード」のような雰囲気ではないか。

けれども、仕掛けられたギミックは単純なもので、わりと拍子抜けすることが多い。

目的も停電した電力を回復させたり、地下道の水を抜くためにハンドルを回したりするだけの簡単なお仕事。

それこそ「バイオハザード」のように、まずはクランクを探すという行程はない。

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肝心のシナリオについて、時折拾えるファイルなどから次第に事実が明らかとなっていくが、やはりマッドサイエンティストの存在がこの病院の元凶の1つらしい。

かつて人類は、精神病患者の頭を切り開き、前頭葉切除というロボトミー手術を発明し、つい最近までそれは世界各地で行われてきたが、度重なる副作用や人体実験との批判もあり、今や精神外科という医療分野そのものが風前の灯である。

それを踏まえた上で、本作が持つ奇妙な説得力というのは、このロボトミー手術がたとえ今なお現実に行われていたとしても不思議ではないということだ。

ホラーの題材としてはありきたりだが、このような精神外科にまつわる話はポルターガイストなどのオカルト話よりもずっとリアルで気味が悪い。

ゲームという娯楽作品でありながらも、ある種の社会風刺的な側面を持った内容と言えるのではないだろうか。

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そして現れた変態医師、リチャード・トレーガー。

「おまわりさん、コイツです!」

思わずそう叫んでしまいそうな、完全にMADな出で立ちで登場するが、実は医師でも何でもない、ただのキチガイという設定らしい。

何なんだそれ。

 

こちらはようやく真っ暗な地下道から逃げ出せたものの、紆余曲折あって椅子に拘束された状態。

ここでは割愛するが、この後、凄惨な拷問行為が行われ、主人公は重傷を負ってしまう。

何とかその場から逃げ出し、またもや出口を探すことになるが、それでもビデオカメラだけは絶対に離さない主人公。

ここはプレイヤー全員がツッコミを入れるシーンだろうと思う。

カメラなんて置いて一目散に逃げろと。

しかし、よく考えてみればライター1つ持っていない主人公にとって、ビデオカメラの暗視モードは最後の望み、つまり命綱なのだ。

ここまでプレイしてきた人間ならこの意味が痛いほどよく分かるだろう。

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この診療エリアでは人体実験された患者が至る所に転がっており、思わず目を背けたくなる姿をした患者も少なくない。

しかし、あの変態ニセ医師から逃げ切ることが当面の目標となるわけで、いちいち気にしてはいられない。

驚いたことに、ニセ医師リチャード・トレーガーが手に持っている武器はメスではなく、大きなハサミ。

ハサミだと?!

そう、これは「クロックタワー」である!

今夏の日本ではパクリエイターの話で盛り上がったようだが、これはオマージュやリスペクトの類いではないだろうか。

クロックタワー」に比べて遠慮がちなサイズのハサミが、何よりもそれを物語っているようにも感じる。

しかも冷静に考えてみれば、本作は限りなく「クロックタワー」的なホラーゲームである。

ベッドの下や机の影に身を潜めて敵から逃げるなど、まさにこれはパクリ、、、いや違う、高度にインスパイアされたホラーゲームなのだ。

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何と言ってもそのゴア表現は本家以上。

思わず臭気まで漂ってきそうな緻密な描写に、この時ばかりはPS4の高解像度を呪いたくなるほど。

少なくとも、スプラッター系のホラーが好きな人にはぜひプレイして欲しいタイトルだ。

反対に、ホラー耐性のない人にとっては鬼畜のようなゲームなので絶対にお勧めはしない。

私も耐性があるとはいえ、ゲームは下手な方なので、クリアまでもう少し時間がかかると思う。

進行状況はまだ中盤だが、恐らく日本版の発売は無理ではないだろうか。

果たして、この表現の数々はCERO Zでも厳しいのでは?

そんな気にさせるほど、素晴らしく鬱で恐ろしい作品である。

 

つづく