【German Metal】これぞ正統派ジャーマンメタルのあるべき姿、Scannerについて【隠れた名バンド#009】
Scanner
歴史の波間に埋もれたマイナー系バンドを発掘する企画、9回目。
今回はジャーマンメタルの正統派、Scannerをピックアップ。
日本デビュー作となった2ndアルバム「Terminal Earth」(1989年発表)は隠れた名盤としても有名ですね。
特に9分を超える大作「From the Dusk of Ages」の存在感は言うまでもなく、この楽曲のおかげでHelloweenの「守護神伝」(1987年発表)と同格に扱うファンも少なくないはず。
時代的には、Acceptからウドが脱退し、U.D.O.として活動を始めたあたりでしょうか。
ご存知のようにAcceptはジャーマンメタルの中心的な役割を果たしていましたが、ウドの脱退により、虚無感や喪失感がシーンに広がりつつありました。
そこに待ったをかけたのが、このScannerだったとも言えます。
さて、ジャーマンメタルの特徴としては、土着的な哀愁感とメタル由来のタフネス感とのバランスの良さが挙げられます。
メロディアスなのにツーバスドコドコ、っていう相反する要素を日本で体現したのはXでしたが、ジャーマン産のHelloweenから影響を受けたか否かについては今でも論争になるところですよね。
以前に、これはHide自身が語っていたことでもありますが、Xの音楽性はIron MaidenやMichael Schenkerの影響下にありました。
そこにクラシカルで耽美的な要素をYoshikiが持ち込んで、Xらしいオリジナリティを確立していった経緯があります。
話が逸れましたが、ジャーマンメタルとはある意味でヘヴィメタルの本質を表していると思います。
今でもScannerを聴くと、そう思わずにはいられません。