NEODEAD MANIA

DJねおでっどプレゼンツ、エンタメあれやこれ。

【映画】Coldplayのドキュメンタリー映画「A Head Full Of Dreams」を劇場で観てきました【ネタバレ感想】

f:id:NEOspriggans:20181114213656j:plain

Coldplay「A Head Full Of Dreams(Film)」(2018年)★★★★☆

一夜限りの上映として話題になっていたColdplayドキュメンタリー映画を劇場で観てきました。

バンド結成から20年を超え、1つの節目での企画かと思いますが、リアルタイムでデビュー時から彼らの音楽に触れてきた者としては、やはり感慨深いものがあります。

僕の記憶でも、デビュー当時の彼らは本当に暗い音楽性でしたし、「Coldplayを聴くやつは自殺願望のある根暗なやつばかり」といった批判も海外では多く聞かれました。

そうした葛藤の中で2nd「A Rush of Blood to the Head」そして3rd「X&Y」と、大衆音楽に迎合する形でポジティブな音楽性に変化させてきたわけですが、劇中でも「X&Y」の頃が一番キツかったとクリスが吐露していたのはとても印象的でしたね。

確かにあの作品は「迷い」が散見される内容でしたから。

X & Y

X & Y

 

そうしたバンドの方向性を明確に定めることになったのが、皆さんご存知の4th「Viva la Vida or Death and All His Friends」ですが、巨匠ブライアン・イーノはこの作品と次の「Mylo Xyloto」にプロデューサーとして関わっています。

映画では当時のレコーディング風景もあり、「イーノはまるで校長先生のようだった」というコメントには思わず笑ってしまいました。

しかしながら、本当にイーノと組んで正解だったなぁとつくづく思いましたね。

Viva La Vida

Viva La Vida

 

以前から当ブログでも、彼らのことは何度も記事にしています。

特に現時点で最新作となる「A Head Full Of Dreams」については、本当に良く出来たアルバムでして、恐らく1番好きだった1stアルバム「Parachutes」よりもヘビロテしてるかもしれません。

それだけ、彼らの集大成的な作品だと痛感しておりますし、今回の映画もそのツアーをベースに構成されていることから、本作によってColdplayの1つの物語が完結したかのようにも思えてきます。

さて、突然ですが、ドキュメンタリー映画の醍醐味って何だと思いますか。

それは「知らないことを知れる」ってことです。

そういう意味で、本作は我々ファンが知らない部分、例えばそれはデビュー前の映像だったり、プライベートなレコーディング風景だったりするのですが、それらがツアー映像&音楽とともに随所にちりばめられ、しかもそれら全てが時系列にきちんと整頓されていましたので、ファン以外の方にも分かりやすい内容に仕上がっておりました。

新たな発見としては、こちらの想像以上にバンドメンバーが仲良しなこと、フィルという頼れるマネージャーの存在やドラムのウィル・チャンピオンが本当にドラム初心者だったことなど、ほぼほぼ、楽しい驚きでいっぱいでしたね。

その反面、ツアー中のクリスのストレスやガイ・ベリーマンのアルコール依存症の話などは、ロックバンドにはとてもありがちな問題なので、それほどの驚きはありませんでした。

ファン目線から見ても、概ね満足な本作ですが、それでも、僕は1つだけ気に入らなかった点があります。

それは監督でもあるMat Whitecrossがですね、エンドロール後におまけとしてインタビューで出演しているんですけど、これが異様に長い!

15分ぐらいあった気がするんですけど、特に目新しいことを喋るわけでもなく、ただひたすらにどうでもいい内輪話を延々と喋っているわけです。

これにはもう、呆れてしまいまして。。。

いや、そもそも僕は映画監督や音楽家でおしゃべりな人ってあんまり好きじゃないんです。

アーティストなら作品で語って欲しいと思いますし、それを何とかして読み取りたいっていうファン心理がありますから。

なのでここは素直にエンドロールで終わって欲しかったです。

(終わり方も本当に微妙で、劇場で拍手したいのにしづらい状況でした。)

A Head Full Of Dreams

A Head Full Of Dreams

 

監督のMat Whitecrossさんには絶賛公開中の「ボヘミアン・ラプソディ」を見習って頂くとして、、、とにかく、Coldplay好きには最高の映像体験だったことは間違いありません。

過去の作品を知っている方なら、答え合わせの楽しみもありますしね。

(あの曲はこういう状況で作った曲なんだ、という発見は嬉しいものです。)

今後、Amazon Primeなどでも配信されると思いますので、ファンのみならず、音楽好きにはぜひとも観て欲しいと思います。