【TPS】Gears of War 3 レビュー(Xbox 360)
「Gears of War 3」★★★★★
今回Xbox One Xにて再起動させてみたのですが、グラが相当良くなってませんか?
調べてみると「Xbox One X Enhanced」対象タイトルのようで、要するにXbox One Xに画質を最適化しましたよ、っていうことらしい。
Xbox One X Enhanced 対応ゲーム リスト | HDR、Ultra HD、4K ゲーム
・Xbox One X Enhanced のロゴは、開発者が特別に Xbox One X への最適化を行ったことを意味します。これには解像度の向上、フレーム レートの高速化、テクスチャの向上などが含まれます。HDRのロゴは、そのゲームが HDR10標準をサポートしていることを示します。4K Ultra HD のアイコンは、そのゲームが 2160p の映像を出力できることを意味します。Xbox One X Enhanced ゲームは、Enhanced ではないゲームに比べて、次の利点のうち 1 つ以上を提供します。
・グラフィックの機能
・追加のビジュアル エフェクト
・より高いフレーム レート
・より高い解像度 (お使いのテレビによって、最大 4K)
本作以外にも「Fallout 3&4」「Mirror's Edge」「L.A. Noire」「SKATE 3」「The Witcher 3: Wild Hunt」等々、懐かしいタイトルがズラリとラインナップされておりますので、特にPS4で遊んでいた「Fallout 4」や「The Witcher 3: Wild Hunt」はもう1度Xbox One Xでやり直そうかなと思っています(実績解除のためにもw)
この辺はリマスター商法とは確実に一線を画すもので、プレイヤーに極めて良心的な措置だと思いますね。
それでは「Gears of War 3(以下、ギアーズ3)」のネタバレ感想を投下したいと思いますが、今回は主にキャンペーンについて言及します。
その前に実績のお話ですが、例えば僕のようにソロでノーマル1周した場合、実績は2割程度(225/2000)しか解除されませんでした。
その後、Hordeなどのマルチプレイをこなして、ようやく400を超えたところです。
伝統的にギアーズはオンライン実績がわりとあるので、実績目的では微妙なタイトルになるのかもしれませんね。
それでは本題に入りたいと思いますが、キャンペーンの方はシリーズの続編ということもあり、オープニングからサクサクとテンポ良く進みます。
マーカス率いるCOGの部隊も相変わらずの首太感&圧迫感。
安心安定のガチムチビジュアルにまずはホっと胸を撫で下ろします。
そしてまた、冒頭からトリガーハッピーな展開なのでこちらのテンションも上がりますが、本作から登場した敵(ランベント)がカプコンゲーによくある触手的な造形なので若干のデジャヴ感はありました。
どこかで見たことのあるような、例えば「Darksiders」的なファンタジーアクション直系のデザインというか。
目や口など、弱点にエイムした時にクロスヘア(照準)が赤くなるのも親切設計というか、非常にカプコン的な演出。
本作のゲームデザイナー、Cliff Bleszinski氏のカプコン好きは有名な話ではあると思いますが。
さて、主人公のマーカス含め、主要メンバーも健在でしたが、解像度が上がったからなのか、それとも急に老けてしまった設定なのか、一瞬「誰だおまえわ?」となったのも事実。
(上の画像は"コールトレイン"のコールです)
確かに、1作目の舞台から数年は経過しておりますけどね。
それにしても、常にマスクを着用するカーマイン(画像右)の安定感よ。
しかし、前作で死んだと思っていた人間とまた再会することになるとは想定外でした。
ギアーズ2で登場したカウボーイハットのおっさん(ディジー)、まさに「生きとったんか、ワレェ!?」な場面でした。
本作は3部作の最後を飾るキャンペーンだけあって、このパターンが非常に多いです。
ファンにとっては衝撃的に悲しい場面もあります。
すでに前作でフラグの立っていたあの人が、、、ついに逝ってしまわれます。
マーカスのこの表情がもはやネタバレのようなものですが、本当に寂しい限りです。
次回作で「生きとったんか、ワレェ!?」と言わせて欲しい、まさにそんな気分でした。
気を取り直して、本作に出てくるCOG軍は悲壮感と疲弊感の両方を漂わせており、それが終末感というギアーズならではの世界観を上手く演出していると思いました。
思えば、当初は人類同士で始めた世界大戦が、やがて人類vsローカスト(地底人)という構図となり、本作ではそこにランベントが加わったことで三つ巴の争いとなっております。
これは「Halo」の構図にもよく似ていますね。
人類vsコヴナント(宇宙人)という状況に、フラッドという寄生生命体が現れた時の盛り上がりは今でも記憶に新しいところです。
本作ではそのフラッド役をランベントが担うわけですが、どうにも恐怖対象としては上手く機能していません。
戦闘で楽しいのはやっぱりローカスト相手だったりします。
ランベントを倒した時に眩しく爆裂する演出は爽快感があるんですけどね。
爽快感で思い出しましたが、このように人型ロボットに乗り込んで"三国無双"出来るシークエンスもあります。
しかしこれ、「ロストプラネット」が元ネタでは。。。
あれもカプコン製だったと記憶しておりますが、その見た目通りに鈍重な挙動はちょっとギアーズらしくないのかもしれません。
シナリオの話に戻りましょう。
本作の目的は死んだはずのマーカスの父親を救出することにあります。
それがこの三つ巴の戦争に終止符を打つ希望でもあるからです。
しかし、こんなガチムチの科学者なんて、、、ガーサスマーカスパパです。
そしてラスボスとして登場するのは、クィーン・ミラ。
ボスキャラという立ち位置を考えると完全に迫力不足なんですが、一応これでもローカストの女王なんですよね。
(全く関係ないですけど、最近、巷ではインスタの女王というパワーワードもあるぐらいです。もう意味分かりません。)
洋ゲーらしく、何とも歯応えのないラスボス戦となりますが、コスプレ的な視点から見ると、この鎧甲冑の造形はなかなか良いデザインです。
しかし1作目のラーム将軍とのバトルは最高でしたよねぇ。。。
詳細は端折りますが、3部作としての幕切れは悲哀漂うものとなりました。
元々、このシリーズはマーカス率いるデルタ部隊の活躍を描いたものです。
分かりやすく言えば、戦場の最前線で体を張って敵をねじ伏せていく歩兵部隊の話。
そのため、随所に海兵隊的な、所謂Made in USAの陽気な風が吹き抜けますが、シナリオ自体は過去作に比べても相当なシリアス路線だったと言えるでしょう。
キャンペーン後半はベアードやコールの無駄口も少なくなったり、そこはいつもの雰囲気だった前半との対比もあって、二段構えの構成です。
深読みすると、ゲームという娯楽作品とはいえ「戦争は多くの犠牲を払う」という現実をしっかりと描いている作品なんですね。
果たしてその犠牲を払った上で掴んだ勝利に、一体何の意味があったのでしょうか。
疲弊困憊したマーカスに寄り添うアーニャとのラストカットは、まさにそういった本シリーズのテーマを象徴しているものだったと思います。
個人的には、とても良いエンディングでした。
総評として、本作のキャンペーンはボリュームも十分ですし、とても面白かったです。
1作目からプレイしているというアドバンテージもありますが、各キャラクターの心情が手に取るように分かるので、チームとしての共闘感はシリーズでもトップクラスと言えるのではないでしょうか。
ただ、代わり映えしない武器の種類や遮蔽物を多用するカバーシステムなど、その戦闘マップも含めて、シリーズの伝統を律儀に踏襲していますので、悪く言えば飽きやすいです。
僕のように、何年も前に購入していたものの、最初のチャプターで飽きてしまって今まで放置していたという悪しき例もあります。
そうしたマンネリ感を打破するために投入されたのが、新しい敵であるランベントなのですが、冒頭でも述べたように、その造形やアクションに今ひとつ新鮮さがなく、インパクトは非常に薄かったと思われます。
(「Halo 4」で登場したプロメシアンほどのガッカリ感はありませんけどね)
途中、ゾンビ化したような人間とやむを得ず戦闘するシークエンスがありましたが、あれを主軸に置いた方がスピード感も出て良かったのかもしれません。
そうなるとまたギアーズの「Left 4 Dead」化という批判もありそうですが。
最後にマルチプレイ関連について少し。
前作でも人気だったHordeモードは安定の出来栄えです。
上の画像のようなキャッシュシステムの導入で拠点防衛のコンセプトが明確になりました。
これって「CoD」のゾンビモードが発端のゲームデザインですよね?
上手いこと取り込んだな~と感心しました。
また、ローカスト側視点に立ったBeastモードも実装され、こちらは時間内であればリスポン可能ですので、マルチプレイビギナーにも楽しめる内容かと思います。
対戦については言うまでもなく、シンプルでシンメトリー構造なマップと、相手との読み合いに比重を置いたキープコンセプトな設計に好感が持てます。
ただ、発売からそれなりに年月が経過していますので、アクティブユーザー数は全盛期ほどではないでしょう。
実績取得も考えている方は、本格的に過疎る前に早めのプレイが吉かと思われます。
そもそも、6年以上も前に発売された作品で、キャンペーンも含めて、これだけ色褪せない面白さがあるというのも驚異的です。
随所にギアーズらしさを感じさせながら、3部作最後としてのブラッシュアップも施しつつ、アンロック要素などプレイヤーのモチベーションアップにも工夫が見られる等、プロダクトとしては完璧に近いと思います。
「Xbox One X Enhanced」への対応も含めて、僕としては満点に近い評価を捧げたいですね。
クリフB、本当にグッジョブでした!
Gears of War 3 Xbox360 プラチナコレクション 【CEROレーティング「Z」】
- 出版社/メーカー: 日本マイクロソフト
- 発売日: 2013/02/14
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログ (3件) を見る
あ、新規さんの場合は、ぜひ1作目からお願いします。
幸いにも、ギアーズの作品は全て下位互換対象となっておりますので。