【TPS】Spec Ops: The Line レビュー(Xbox 360)
「Spec Ops: The Line」★★★★☆
Xbox 360の時に途中で積んでしまっていたミリタリーTPS「Spec Ops: The Line(以下、スペックオプス)」が、このたびXbox Oneの下位互換に対応したということで、早速再開。
キャンペーンを1周し、実績も7割(705/1000)取得出来ましたのでご報告します。
まずはどんなゲームなのか、トレーラー映像をチェックしてみてください。
おっと、その前に沿革から話さないといけませんね。
このスペックオプスはYager Developmentというドイツのデベロッパーが開発、2K Gamesがパブリッシャーとなって2012年の6月に発売されました。(日本は同年8月)
日本版の発売が遅れた理由は吹替ローカライズによるものでしょう。
実際のところ、字幕及び吹替含めてローカライズの出来は大変良いと思います。
それでは内容について、少しネタバレ気味に感想を残します。
スペックオプスというタイトル通り、主人公は特殊部隊(米軍極秘部隊デルタフォース)の大尉として戦場に向かいます。
場所はドバイ。
ドバイが舞台の作品は結構珍しいと思いますが、高層ビル群の崩壊っぷりや、砂漠特有の砂嵐表現など、舞台装置として生かされてる感はひしひしと伝わります。
特に高低差のあるマップが多く、戦闘も必然的に立体的になるので「思考型」のTPSとも言えるでしょう。
カバーシステムも採用しており、強度のない遮蔽物の場合、敵からの銃撃で崩壊したりします。
この辺の工夫は後発とTPSの利点を生かしている部分ですね。
ただ、カバーの挙動は少しもっさりしています。(バイオとギアーズの中間ぐらい?)
さて、「思考型」という言葉を使いましたが、本作は分隊システムを採用しています。
要するに部下2名に指示を出して戦況を打開する、、、思い出すのは「Brothers in Arms: Hell's Highway」ですね。
個人的にはあまり好きなシステムではありません。
特にイージーやノーマル難易度の場合、こうしたシステムに頼ることなく進めてしまうからです。
スペックオプスもこの点は同様でして、最後まで必要性を感じませんでした。
しかし、物語性においてはこの分隊システムが生きてきます。
部下との連携や小競り合いなど、戦場における人間性の変遷やチームとしての共同連帯感という意味においても、分隊システムのおかげで感情移入がしやすかったことは確かです。
他方、シューターに関してはシンプルそのもの。
武器の種類もCoDやBFといった現代ミリタリー系FPS作品で目にするものばかりです。
サイレンサーの装着など潜入ミッション的なシークエンスもありますが、基本は開けたマップにおける大規模戦闘がメイン。
見る景色も途中から似たり寄ったりで、トリガーハッピーな自分は固定タレットをぶっ放すぐらいしか爽快感がないのですが、それでも終盤まで飽きずにプレイ出来たのは不思議ですね。
やっぱりシナリオが面白いからなのでしょうか。
シナリオは本当に良く出来ていると思います。
Metro 2033のような雰囲気もあり、そしてラストではBioshock的な仕掛けが奏功しています。
元々がキャンペーン好きな自分としても、心に残る作品となりました。
とはいえミリタリー系ですし、凄惨な描写もエグいので苦手な人は注意が必要ですが。
総評して、キャンペーンに関して言えば、80点台の作品かと思います。
シナリオ重視の作りですから、随所でプレイヤーに選択を迫ってきますし、エンディングも3つに分岐します。
(ただ、洋ゲーらしく、どれを選んでもやるせない結果になるのは空しい気分。。。)
ボリュームについても、クリアーまでは10時間前後といったところでしょうか。
実績解除も楽な方だと思います。
冒頭でもお伝えしたように、Xbox Oneの下位互換に対応して映像美も楽しめますので、未プレイの方はこの機会にお勧めしておきます。
(マルチプレイはやっていないので分かりません)
スペックオプス ザ・ライン【CEROレーティング「Z」】 - PS3
- 出版社/メーカー: テイクツー・インタラクティブ・ジャパン
- 発売日: 2012/08/30
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